口腔機能発達不全症|名古屋市南区のJR笠寺駅から徒歩7分の歯医者|笠寺歯科クリニック

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口腔機能発達不全症

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口腔筋機能発達不全症とは?

口腔機能発達不全症

口腔筋機能発達不全症(こうくうきんきのうはったつふぜんしょう)とは、舌・唇・頬など口まわりの筋肉が十分に発達していない状態を指します。特に成長期のお子さんに見られることが多く、正しい咀嚼や嚥下(飲み込み)、発音に影響を及ぼす可能性があります。対象は「18歳未満」の小児で、日常歯科医院に来院する子どもたちです。

「食べる機能」「話す機能」「その他の機能(呼吸・栄養状態)」が十分に発達していないか正常に機能獲得ができておらず、明らかな原因疾患はないものの、口腔機能の定型発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態の子どもが対象になります。指導と管理で改善していくことを目標にしています。

近年、小児の食習慣や生活習慣の変化により、硬い食べ物を噛む機会が減少し、口腔筋が十分に発達しないケースが増えています。その結果、歯並びの乱れや口呼吸、発音障害などにつながることがあるため、早期に適切な評価と指導を受けることが重要です。

成長発育・発達途中に、本来望ましいとされる発達の軌道から脱線してしまった咀嚼・嚥下・発語・呼吸などの機能的問題はのちに不正咬合という形で表面化することは明らかです。そのため、なるべく早い年齢に隠れている不正機能の問題を見つけ、重度の不正咬合へと進んでしまう前にアプローチを開始するべきと考えています。複雑な矯正装置を使わずに、口腔筋機能訓練により姿勢・呼吸・嚥下・舌位・口唇閉鎖などの問題改善が期待できる限られた年齢期間であることを念頭にアプローチをしていきます。

主な症状

  • 食べ物をしっかり噛めず、丸飲みしてしまう
  • 飲み込みがぎこちなく、むせやすい
  • 舌を前に出す癖がある(舌突出癖)
  • 唇をしっかり閉じられず、常に口が開いている
  • 発音が不明瞭で言葉が聞き取りにくい
  • 歯並びの乱れや出っ歯の傾向が見られる

原因について

口腔筋機能発達不全症の原因は、以下のような要因が考えられます。

  • 食習慣の変化:やわらかい食べ物が中心の食生活
  • 授乳や哺乳の影響:母乳や哺乳瓶の吸い方の問題
  • 口呼吸の習慣:鼻炎やアレルギーによる慢性的な口呼吸
  • 指しゃぶり・長期間のおしゃぶり使用
  • 姿勢の乱れ:猫背や頬杖などによる顎・舌の位置異常

診断方法

当院では、歯科医師や歯科衛生士が以下の方法で診断を行います。

  1. 舌や唇の動きの観察
  2. 嚥下機能のチェック(飲み込みの様子を確認)
  3. 発音の評価(発語の明瞭さを確認)
  4. 咀嚼力テスト(硬い食品を用いた咀嚼の観察)
  5. 口呼吸の有無の確認

治療・トレーニング方法

口腔筋機能発達不全症の改善には、MFT(口腔筋機能療法)が有効です。

舌のトレーニング
舌を上顎につける、左右に動かす練習
唇のトレーニング
口をしっかり閉じる練習、ストロー吸引練習
頬のトレーニング
頬を膨らませたりすぼめたりする運動
嚥下の練習
正しい舌の位置で飲み込む方法を学ぶ
発音練習
正しい口の動きを意識した発声訓練

放置するとどうなる?

口腔筋機能発達不全症を放置すると、次のような影響が出る可能性があります。

  • 歯並びやかみ合わせの異常(不正咬合)
  • 慢性的な口呼吸によるむし歯・歯周病のリスク増加
  • 発音障害によるコミュニケーションの問題
  • 顔貌の成長バランスの乱れ(出っ歯・開咬など)

予防とご家庭でできる工夫

  • 食事は硬さや大きさを工夫し、よく噛む習慣をつける
  • 姿勢を正して食事をする
  • 指しゃぶりや長時間のおしゃぶり使用を控える
  • 鼻呼吸を意識させる(鼻づまりがあれば耳鼻科受診も検討)
  • 歯科医院で定期的なチェックを受ける

当院の取り組み

当院では、口腔筋機能発達不全症に対して小児歯科・矯正歯科・予防歯科が連携し、包括的に対応しています。

  • 歯科衛生士によるMFT指導
  • 歯列不正の早期発見
  • ご家庭での食育や生活習慣のアドバイス

まとめ

口腔筋機能発達不全症は、単なる「食べ方の癖」ではなく、将来的な歯並びや全身の健康にまで影響する可能性があります。早期に歯科医院で診断を受け、トレーニングを始めることで改善が期待できます。

「うちの子は噛むのが苦手」「口を閉じられない」「発音がはっきりしない」と感じる場合は、ぜひ当院にご相談ください。

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